私は結構早い段階で海外の駐在員になって、そこそこいい給料だったのに、アメリカに引っ越した途端給料の高い仕事をできず、何もできないことに気がつきました。
それは、子供がいたこと、アメリカに引っ越したばかりと言うことがありましたが、私のプライドはズタズタになりました。
そういう状況だったので時間がいつの間にか経っていきましたが、ある時働いていた電話会社のオフィスが移転することになり、娘の保育園のお迎えに間に合わない場所になったので仕事を探すことにしました。
働くママにとっての働く条件は、「5時にピッタリ帰れること」です。
これもなかなか難しかったのですが、たまたま人材会社に紹介されたのが「日系銀行のアシスタント業務」でした。
私は銀行の経験もなかったけれど、アシスタントだったのでよかったみたいです。
こうして偶然銀行で働き始めました。
アシスタントだったので、雑務ですが、いろんな銀行の計算をしたり、アメリカの新聞を読んで日本の本社へレポートすることなどでした。
数字の計算は意外と楽しかったのを覚えています。
大学は文系に行ったのですが、高校はなぜか理系でした。
家の事情で高校2年生で引っ越して一番近い高校に言ったら理系しか空いてなかった、と言うだけのことだったんですが、毎日2時間数学のクラスがありましたが結構楽しかったです。
そういえば今回も、引っ越しで銀行か。なぜか数字に呼ばれているような?
2時間くらい計算するような仕事をしたら、後の6時間はずっと新聞を読むような仕事だったのでとても勉強になりました。
2004年だったので、当時はリーマンショックのバブルを形成しているような時代です。
毎日6時間も新聞を読める人ってなかなかいないと思います。
ウォール・ストリートジャーナル、LAタイムス、日経新聞、と毎日読んでいました。
すると色々気がつくことがありました。
新聞の1ページ目にはメディアが操作したい内容が書いてあり、中身をよく見ると警告のようなことが書いてある。
例えば、リーマンショックが2008年に起こりましたが、2007年の新聞のトップには「今いえを買わない奴らは馬鹿だ!どんどん買え!」と言う見出しが多いのですが、中身を見ると「今バブルを形成している。いつ弾けるかわからない」
と言うようなことが書いてある。
私はそのころ、「メディアはこうやって一般人を操作するんだ」と気がつきました。
2007年に「この住宅市場はバブルで、弾けるのも時間の問題」と言うレポートを出しました。なぜかというと、新聞の中身にはそう書いてあったからです。
でも支店長は「そんなことあるわけないだろう」と言いました。
どうしてこんな簡単なことにみんな気がつかないのだろう?
人は「権力のある組織が言うことは正しい」と思うものなんだ、と思いました。
2008年、私がレポートに書いた通りのことが起こりました。
私がすごいわけでなく、普通に新聞の中身に書いてあっただけの話です。
あの天下のS&P格付け会社がつけたトリプルAの有価証券はただの紙切れになりましたが、その警告はちゃんと新聞の中に書いてありました。
エリート投資家も、「株買え」「家買え」「株価は爆あがり!」と言い続けていました。
当時のFRB議長のグリーンスパンはバブルが弾けるかもしれない、と何度も警告していましたが、それは無視され、リーマンショックが起こるとメディアがこぞって「グリーンスパンの失敗」と言い出しました。
私は思いました。
「世の中って馬鹿なの?」
と言うわけで、私はエリート投資家もエリート格付け会社もメディアも信じなくなりました。
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