脱サラシリーズ (22)カナダの駐在員生活

最近、巨大な組織と戦っていて、つい脱サラシリーズを書くのを忘れてしまいました。

どこまで話したんだっけ?

そうそう、英会話学校のマネージャーとしてカナダに赴任したときの話ですね。

家は豪邸、お風呂にはジャグジー。ご近所さんはシルベスタースターローンですよ。

豪邸からバンクーバーダウンタウンにあるオフィスに車で行くのですが、ダウンタウンに行くときに海に橋がかかっていて、空気は綺麗だし、朝日は綺麗で「人生ゲームでゴールした」と思いました。

高層ビルの中にある学校、オフィスに着くと、本場のスターバックスでトールラテを買います。

私は当時は20代半ばの女子ですよ。

先生はみんな年上のカナダ人。生徒はほとんど日本から留学してくる18歳から25歳くらいの日本人。

つまり、自分とあまり変わらない年代の生徒たち。

いろいろ前任のマネージャーに仕事を教わるのですが、引き継ぎは3日だけ。

小切手なんてルパンが闇金をもらうときのものだと思っていた私は、「小切手書いて」と言われてもどこに何を書いたらいいのかもわからない。

電話も英語でかかってくるけど、当時は英語もそんなに話せなかったのでドキドキするし。

仕事はやっぱり営業なんですが、その上日本からやってくる生徒たちの世話もしなければいけません。

みんな仲良しで、楽しそうです。

私はなぜか生徒たちに「アライグマに似ている」とからかわれ、朝オフィスにくるたびにアライグマのぬいぐるみが生徒からプレゼントされていました。

しかし、解放感からか、18歳くらいの子たちが付き合うのはいいんだけど学校のソファで限度を超えてイチャイチャするので、先生が「学校でイチャイチャ禁止」みたいな貼り紙を貼っていました。

駅前留学から日本人ばっかりの英会話学校に通うことにちょっと「それでいいのか?」と思いましたが、まあホームステイはみんなしているし、カナダ人のホームステイファミリーと英語で話すからいいのか、と思ったら、イチャイチャしていた18歳の男の子と女の子が「アパートに一緒に住む」と言い始めました。

花子は思いました。

「日本離れて、ここは無法地帯か!?」

その男の子はカナダの高校に行く予定だったのに、それもやめると言い出すので説得しましたが、変わりませんでした。

私は心配だし、とりあえず未成年だから親に電話で連絡して、高校に行かないで18歳で同棲すると言っているんですがどうしますか?と言ったら、「ほっといていいです」と言われました。

その子たちを金曜日にはフィールドトリップとして、ホッケーに連れて行ったり、

映画に連れて行ったりも仕事だったので、その手配も大変です。

しかも、日本と同じようにターゲットの売り上げもあるし、その上カナダでは経理もしなければいけませんでした。

私は一つのビジネスとして経理をつけるようなことをしたことがなかったので、全然わかりませんでした。

会計士を雇っていて、その前段階の物を作るのですが、それがさっぱりわかりません。

ホームステイ先からは、「生徒の女の子がうちの旦那を誘ってくる」と苦情があるし、営業と、生徒の世話と、会計で、毎日生徒が帰った後に泣いていた覚えがあります。

スタバにラテを買いに行くときに、ビルのフロントデスクの人が私が泣いているのに気付いていたらしく、1人で働いているところにお菓子を持ってきたり、慰めたりしてくれました。

カナダ人は、とても優しいなあと思いました。

私は毎日疲れ果てていました。

ある日、現地でお友達になった日本人と仕事の後に日本食レストランで夜ご飯を食べていました。

そこに偶然学校の生徒の男の子たちが数人いました。

「もう遅いから帰りなさいよ」と言おうかと思ったけれど、自分と同じ歳の20歳半ばの男子にいうのもなんだな、と思いました。

すると、学校の携帯に先生から電話がかかってきて、「ホームステイのお母さんが、赤ちゃんがいるしひろしくん(生徒)に早く帰ってきて欲しいし、心配している。」と言いました。

ひろしくんは同じレストランにいました。

「えーと、ここにひろしくんいます」と言ったら、その先生が「ぎょっ」とした感じになりました。

そして、次の日、そのホームステイのお母さんが私に怒っていて、「男を夜さそうパーティーアニマル」と苦情きたらしい

もうやってらんねえ。。。なんでこんなに働いているのに、同じ歳の生徒の世話までしないといけないんだ?

花子のストレスは限界に達していました。。。

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